「Outsider Musics in My Life」全曲解説

2011年にmilch of source , milky-chu , Ryoma Maeda名義などで過去にリリースした作品から個人的に気に入ってる作品を集めたベスト版、それが「Outsider Musics in My Life」です。

2000年代前半、ブレイクコアや、スカ、レゲエ、ロック、エレクトロニカ、などタワレコ(タワーレコード)やHMV、その他、様々CD/レコードショップ通っては、試聴機で聴きまくり、影響を受け制作していた頃の楽曲たち。

ほとんどの楽曲はDAWを使わず、シンセ、サンプラー、ドラムマシーン、ハードディスクレコーダーなど、ハードウェアのみで制作していた頃の楽曲たち。

大阪富田林や、神奈川、川崎のワンルームマンションで一人もがきながら制作された楽曲たち。

そんな「金も名声も無いけど夢と自身だけある」時代に制作された楽曲の中でRyoma Maeda自身が好きなトラックを集「Outsider Musics in My Life」をどうぞお楽しみください。

各曲をどう作ったか全曲解説

01: It’s A Clumsily Sunset
2000年にRyoma Maeda名義でリリースした「Ennui New PiG」に収録されていた、
「It’s A Disloyal Sunset」を4トラックカセットMTRの1トラックに収録し、
テープスピードを最大限に上げ、残りの3トラックに適当な色々な音を入れて、各トラックをON/OFFを繰り返したり、
カセットテープの回転してる部分を手で無理やりスピードを緩めたりして、むちゃくちゃにして、でもギリギリ完全破壊されていない、少しだけ構築されている。
という微妙なバランスを目指した曲。
また、この曲は、森チャックのGLOOMYのオフィシャル映像作品の中でも使用されている楽曲。

02: Fat Girls’re Running On The Beach
コード進行は、4度のコード進行で展開し、途中で単純な3コードになって、
メロディはブルーノート取り入れ、
ジャズっぽいドラムとスカを足したような感じ!をミックスさせて、そんな要素を考えて作った。

03: Horror Much Show
中古で100円ぐらいで適当に買ってきた名も知らないグラインドコアバンドのCDから1フレーズをサンプリングし、
そのサンプリング音源のヘビーな感じと可愛いを組み合わせて作った。

04: Idle Idol
未来型のアイドル楽曲。というイメージで制作。
その為、インスト楽曲ではあるが、サビのようなパートもある。

05: Cune Cune March
昔、イギリスのインディーレーベルより、MILKY-CHU名義で7インチレコードでリリースされた曲。
当時、イギリスのレーベルからメールでリリース依頼があり、その頃はDATで楽曲のマスター管理してたので、DATを郵送で送った思い出がある。

06: When I Tasted Your Sorrow
ニコニコ動画にあったこの楽曲の動画がなぜかニコニコ動画トップページで取り上げられ、
すごいコメントが付いた。が、半分絶賛され、半分叩かれていた。(現在その動画削除済)
バッハっぽい楽曲を作りたいと思って作ったと思う。

07: Walking In The Ghost Town
地獄のジュリアナ東京。と呼ばれていたトラック。
ドラムンベースっぽくなるとこはサイケアウツのトラックをサンプリングしている。

08: Typhoon Loves Surfing & Circus
スカ、ダウンスホールレゲエ、ブレイクビーツを組み合わせて、
メロディはブルーノート。という組み合わせで制作したトラック。

09: Winter Loves You
実はこのトラックには詩の朗読付き別バージョンもありますが、
それは現在のところ未公開。冬のイメージした切ない感じのトラック。

10: Galaxy Train 2999
カナダのレーベルから2999年をテーマにして、色々なミュージシャンとイラストレーターが
コラボレートしたコンピレーションアルバムを制作したい。という依頼がきて制作したトラック。
ちなみにこのトラックの為にトラックをイメージしてイラストを描いてくれたのはイタリアのManuel Lariño

11: Sliding Love Sing
milky-chuのアルバム「Carnival For Edelweiss’s Ensemble」に収録されていたトラック。
リズム部分はRoland “MC-303″のアルペジレーターをMIDI OUTで出力して、ミニサンプラーのYAMAHA SU10を動かして作った。

12: And Over The Rainbows
昔、ライブでは必ずやってたトラック。
メロディーが叙情的なのが好き。

13: Sentimental Swimming Lesson
これはこのアルバムの中で最も古いトラック。
milky-chu名義で最初にリリースしたのはROMZではなく、大阪のSANDOUレコードというレーベル。
そのSANDOUレコードからCD-Rでリリースした作品に入ってたトラック。
YAMAHA V50 , Roland MC-303 , YAMAHA SU10とRolandのハードディスクレコーダーVS-880だけで作ってた頃の作品。

14: Summer Time Smooth
ROMZレコードからリリースされた、夏をテーマにしたコンピレーションアルバムの為に作ったトラック。
ぶっ壊れた感じの曲ばっかり作ってた頃だったけど、
これは真面目に美しく構築して作った。

15: Inter May
インタールード的なトラックが欲しくて作った。

16: Oh! Chu Train
Rolandの古くて重くてでかいエレピを中古で3000円で買ってきたものを使ったけど(ローズではない)
想像以上に音がいまいちだったのを覚えている。
でもこの曲のちょっと出来損ないっぽいイメージに合ってると思って使った。

17: Cello & Pineapple
シンセの中に入ってるプリセットのピアノとチェロの音を少しだけ加工して
ほぼ即興的に作った。

18: With You And Icecream Flying
milky-chuのアルバム「Carnival For Edelweiss’s Ensemble」の最後に収録されていたトラック。
ギターは大阪FUKUDA STUDIOのMADOKOROさんのgate in the airの曲からサンプリングした。
本人へそれを伝えたら、「言ってくれたら弾いたのに〜」と言われた。
ちなみにmilky-chuのアルバムのマスタリングはFUKUDA STUDIOのMADOKOROさん。
作詞、ヴォーカルはEeL

というわけで、
盛りだくさんのアルバムをどうぞお楽しみください。
ダイジェスト版は↓

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