Beat Hallucination (1991 Algorithm version) / Ryoma Maeda 制作秘話

Ryoma Maedaによる、布袋寅泰「ギタリズム」へのオマージュを込めた新曲 「Beat Hallucination (1991 Algorithm version) 」リリース 〜サンプリングからAIによる生成の時代へ~

Ryoma Maedaの新曲「Beat Hallucination (1991 Algorithm version)」を2025年4月19日にリリースします。本楽曲は、Ryoma Maedaが少年時代に強い衝撃を受け、音楽への情熱を掻き立てられた布袋寅泰氏の伝説的アルバム「GUITARHYTHM」への深い敬意とオマージュを込めた楽曲です。

制作では、「GUITARHYTHM」初期の制作に大きく関わった藤井丈司氏のオンライン音楽塾「Poppo」https://takeshifujii-poppo.stores.jp/ にて、藤井氏本人よりアレンジ、シーケンスプログラミングなどのアドバイスをもらいながら制作し、またVOCALOIDによるボーカルサウンド、マスタリングサウンドメイク、リリック作成ではAIによる生成技術を柔軟に取り入れ制作されました。

「Beat Hallucination (1991 Algorithm version)」は、80年代後半から90年代初頭にかけての、希望に満ち溢れた時代感、青春の持つエネルギーや煌めきを、Ryoma Maedaならではのサウンドアプローチで表現しています。「1991 Algorithm version」というタイトルが示唆するように、当時のデジタルサウンドやアルゴリズムへの憧憬を感じさせつつも、現代的なビートと融合させた、懐かしくも新しいサウンドスケープを創り上げています。

Ryoma Maedaによるコメント

「少年の頃に心を躍らせたコンピュータとロックンロールの融合! 輝ける日々!青春の光! そんな感情を蘇らせる!

しかし、懐古主義で終わらせてはいけない。

時代はサンプリングからAIによる生成の時代へ突入した。

サンプリングとロックンロールの融合に心踊らせた、かつてのビートフリークたちの関心は、

AIによるロックンロール生成へ変革した!

AIによるハルシネーションも、ギターのハウリングのように、ロックンロールの一部だ!」

【楽曲情報】

アーティスト名: Ryoma Maeda

タイトル: Beat Hallucination (1991 Algorithm version)

リリース日: 2025年4月19日

配信プラットフォーム:  Spotify, Apple Music, YouTube Music など

https://linkco.re/rcx4uavu

布袋寅泰(Tomoyasu Hotei) は、1981年に伝説的ロックバンドBOØWYのギタリストとしてデビュー。その卓越したギターテクニックとカリスマ性で日本の音楽シーンに大きな影響を与えました。BOØWY解散後の1988年には、革新的なギターサウンドを追求したソロデビューアルバム『GUITARHYTHM』を発表。また、クエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル Vol.1』のメインテーマ「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」の作曲者としても世界的に知られています。現在はロンドンに在住しながら、日本を代表するロックミュージシャンです。

藤井丈司(Takeshi Fujii)は、日本の音楽プロデューサー、マニピュレーターです。YMOのアシスタントとしてキャリアをスタートさせ、サザンオールスターズのアルバム『KAMAKURA』や桑田佳祐のソロアルバム、そして布袋寅泰のソロデビューアルバム『GUITARHYTHM』などに共同プロデューサーとして参加しました。布袋寅泰のソロ活動初期におけるサウンドকেওে構築に大きく貢献した人物です。


Ryoma Maedaインタビュー

まず、この楽曲「Beat Hallucination (1991 Algorithm version) 制作のきっかけともなった、布袋寅泰さんの「GUITARHYTHM」との出会いや、当時どのような衝撃を受けられたのか、具体的なエピソードがあれば教えていただけますか?

Ryoma Maeda: 最初の記憶としてあるのは、GUITARHYTHM 2リリース前に先行してリリースされた「BEAT EMOTION」のシングルを聴いた時の衝撃ですね。

イントロの16ビートがまさにTeen-agerの自分の心を撃ち抜きました。

後追いで、GUITARHYTHM 1 も聴きましたが、そのアルバムも最高でしたね。コンピュータによる打ち込みサウンドとギターロックの融合、当時、すごく独自なサウンドでかつ、クールな世界観、ほんと今聴いても最高です!

「Beat Hallucination (1991 Algorithm version)」というタイトルには、強いこだわりを感じます。この「1991 Algorithm version」に込められた意味や、当時のサウンド感をどのように現代の楽曲に落とし込んだのか、詳しくお聞かせください。

Ryoma Maeda: タイトルは当然ながら 布袋さんの「BEAT EMOTION」というタイトルをもじって作りました。「Hallucination」とは人工知能(AI)が事実とは異なる情報を生成する現象のことですが、まさにこの曲の持つGUITARHYTHM へのオマージュとして制作された経緯も含め、ぴったりなタイトルだと思いました。

1991年は言わずもがな、布袋さんの「BEAT EMOTION」シングルや「GUITARHYTHM 2」がリリースされた年です。そして、それらの作品でプログラマーとして参加していた藤井丈司さんにアドバイスをもらって制作したことは、当時のサウンド感を作る上で大きな影響を受けたと思います。

制作にあたり、藤井丈司さんのオンライン音楽塾「Poppo」で直接アドバイスを受けられたとのことですが、藤井さんとのやり取りの中で、特に印象に残っている言葉や、楽曲制作に大きな影響を与えたアドバイスがあれば教えていただけますか?

Ryoma Maeda: まず楽曲で鳴っている各サウンドの音の帯域を考えてアレンジも考えていくことですね。例えば、高音域のこのあたりに鳴ってる音がいないので、この音を入れてみよう、、、みたいな感じです。

あと、今回の楽曲に対する直接的なアドバイスではないですが、GUITARHYTHM 1のドラムサウンドはどんな感じで作られたか、みたいな裏話を聞けたのも楽しかったです。

ちなみに、布袋さんのライブでバンドメンバー紹介の時、藤井さんが「ON コンピュータ!!」と紹介されていたのが当時、すごいかっこいー!!と思っていました。

ボーカル、マスタリング、リリック作成にAI技術を積極的に活用された点が非常に興味深いです。特にAIによるリリック生成は、具体的にどのようなプロセスで行われたのでしょうか?また、AIが生み出した言葉で、Ryomaさんご自身が「面白い」と感じた部分などはありましたか?

Ryoma Maeda: AIで生成した歌詞で、「面白い」と思った言葉は正直ありません。というより、AIで生成した歌詞を、ピックアップしたり、つなげたり、改変したりして使うのは面白いです。

音楽制作においてサンプリング素材を組み合わせて全く別の作品を作る感じに似てますね。

コメントで「AIによるハルシネーションも、ギターのハウリングのように、ロックンロールの一部だ!」と述べられていますね。この「AIによるハルシネーション」を、音楽表現としてどのように捉え、今回の楽曲に取り入れたのか、もう少し詳しく教えていただけますでしょうか?

Ryoma Maeda: 本来の目的とは違った用途や、使用方法で新しい価値が生み出された時、すごく魅力を感じます。

例えば、エレキギターは入力値以上の入力を加えたことで歪んだギターが生まれたり、

TB-303が、アシッドハウスで使われたことで、再評価されたり。

そういったことですが、AIを使う時でも同様に、全くこちらの期待とかけ離れたアウトプットが生成された時、なんだかそれと同じような魅力を感じます。

80年代後半から90年代初頭の「希望に満ち溢れた時代感」や「青春の持つエネルギーや煌めき」を表現する上で、サウンド面で特に意識した点や、こだわった部分はありますか?

Ryoma Maeda: 布袋さんの「GLORIOUS DAYS」のような煌めきをオマージュして、Bメロ部分に、シンセのベルサウンドを使っています。あとサビのとこはニューウェーブとインダストリアルサウンドのMIXみたいなイメージです。

あと、歌詞の中でも「TOKYO」や「Bad Feeling」や「Moon Light」「Lonely」「Glorious days」みたいなわかる人にはニヤリとしてしまうような歌詞が散りばめられてます。

最後に、この楽曲をどのような方に届けたいですか?また、リスナーにはこの楽曲からどんなメッセージや感情を受け取ってほしいとお考えでしょうか?

Ryoma Maeda: 全世界のおっさん、おばさんに届けたいです。

歌詞の中にメッセージを込めたつもりは無いですが、結果的にメッセージが込められてますね。普通に良い歌詞だと思います。

Music can’t solve everything
But it does move your life forward a little bit
Don’t feel emptiness in this world
Funky rhythm makes you stronger

(日本語訳)
音楽はすべてを解決することはできない
しかし、それはあなたの人生を少しだけ前進させてくれる
この世界に虚しさを感じてはいけない
ファンキーなリズムが君を強くする