鍵盤を始めたのは中学2年生のとき。
小さいころピアノ習ってました、なんて華々しい経験は一切なく、
只、音楽をやりたいという一心で正月にもらったお年玉を全額使いカシオトーンを買った。
本当はギターを買いたかったが地元で唯一楽器を売っている電気屋にはカシオトーンぐらいしかなかった。
ま、音楽の授業で習ったドレミファソラシドぐらいは読めるよね、、、って程度の音楽知識。
とりあえず音楽の教科書に載っていたビートルズの「イエスタディ」という後ろ向きの曲が自分の音楽スタート!
五線に書かれたドレミファソラシドを一音一音解読しながらカシオトーンの鍵盤と毎日6時間以上はすごした。
基礎練習なんてものは一切やらなかった。いきなり曲弾くことからスタート。
はまったらそれしかやらない性格がよかったのか独学である程度、鍵盤が弾けるようになった。
これはオレは天才だー!と勘違いして、ちゃんとしたクラシックの先生に習おうと思って、習わせに行かせてもらった。
中3の坊主頭の男子の安易な発想ではあるけど、今となっては正しい選択だったと思う。
とはいえ、そんなクラシックの世界では超ヘタ糞の部類の自分のピアノ技術。
練習せど練習せど周回遅れの感じをヒシヒシ感じながら走るみたいな毎日。。。
そんなピアノとの関係性ですが、ま、やっぱ楽器の中では一番好きであり、
ここ10年くらいピアノだけで構成された作品を作りたいと思ってた。
とはいえ、そんな簡単にはいかず、10年以上前から構想はあったけど、去年から具体的に作り始めて、今年始めに9割完成したけど、手法にこだわっていたつまんない作品だなーと思ったので全部ぼつにした。
また作り出して、そんでやっとわかってきて、自分はプレイヤーではなく、あくまでコンポーザーなんで、音で作りたい世界観を作ることが目的で、別にうまい、ヘタはぜんぜんどっちでもよいし、細かくエディットしながら作ったいびつな世界観が自分が一番作りたい作品だなと思った。
ミスタッチもその曲の世界観を構成するものとしてあるべきならそのまま入れよう、世界観を壊すものならエディットで修正しよう、
逆に構成音も抜いたほうがよいなら弾いた後にエディットで抜いてしまおう、
協和音も不協和音も弾いた後にエディットでどんどん変えてその曲の世界観を作っていこう。というフラットな考えで自由に構成するのが自分の作品だな。と気づいてやっと満足いく最高のアルバムができました。
自分の出した音と自分の日常を絶妙に組み上げて微妙なバランスでギリギリ立っている歪なラブソングみたいな一番好きな音楽が出来上がった。