一晩中踊らなかった18歳の野外レイヴの夏

先日ネット上でたまたま久しぶりに辿り着いたSONY テクノページ

インターネットが徐々に一般になり始めた頃のサイトがそのまま残っており、もはや化石を見るかのように何か”あの頃”の時代を蘇らせる貴重なものを見てしまった感がある。

そしてふと”あの頃”を思い出した。

高校3年の時、NHKで放映され、VHSのビデオに録画して何度も見たあのレインボー2000 @Mt. FUJI(1996年) の映像。ティーンエイジのオレは長崎の五島列島の片田舎で何度も繰り返し見ながら、「こんなのに行ってみて〜」と思って過ごしていた。

そして高校卒業後、大学進学の為、片田舎の五島列島を離れ大阪で一人暮らしを始めた年の最初の夏。

石川県の白山で今年もあのレインボー2000が開催されることを知り、おぉー!!と、心踊らせさっそくチケットピアでチケットを買い、クラブもまだ一度も行ったことないのに、オレはいきなり野外レイヴへ参加を決意したのでした。

そして、どういった経緯で一緒に行くことになったのか覚えてないが、これまた片田舎の五島列島から高校卒業後、名古屋に住んでて、たぶんクラブも行ったことない友人Hくんと合流し、二人で石川の山奥、いざ白山へ向う。

まだ明るい昼間の時間に会場へ到着し、ステージを見ると既に誰かのパフォーマンスが始まっていた。当時ビックビートとかデジロック(ダサいネーミング!)と言われていたようなサウンドが爆音で山の中で鳴り響いている。

ドラムとフライングV持ったギターと機材山盛りの人の3ピースバンド。正直・・・うぉーかっけー!!!とティーンエイジのオレの心を踊らせた。後でわかったことだが、そのバンドはまだファーストアルバム出す前のBOOM BOOM SATELLITESだった。

ついにあのレインボー2000に来ている!という高揚感に包まれたオレ!

が、しかし!

レイヴの楽しみ方も知らないし、酒やら何やらで気持ちよくなることも知らない、田舎者が抜けてないティーンの友人Hくんとオレ。音楽に身を委ねて踊ることも若干恥ずかしいお年頃。。。

正直、メシ食って、一通り会場歩いて見て回ったら、やる事ねー!って感じで、後はひたすらステージのDJやらライブを会場の後ろの方から棒立ちで見る。疲れたら座る。なんてことを繰り返しながらひたすら二人ぼーっと過ごしたのでした・・・・。

そして、夜中、近くで踊ってたお姉さんに「一緒に踊ろうよー」的な感じで誘ってくれたが、田舎者が抜けてないティーンの友人Hくんとオレはやんわり笑顔でスルーするという、18歳のウブなオレたちにとってはこの日のサビ になりかけたであろうチャンスもあっさりスルーしてしまう!!

そして朝方、どんな風に、どんな会話をして二人帰ったのか、もはや覚えてないけど、それなりに楽しかったという思いと、なんだかうまくハジけきれない自分たちに甘酸っぱいような思い出を残してレインボー2000の野外レイヴ初体験は終了した。

そんな”あの頃”から数十年がたち、歳をとった今。楽しみ方は色々覚えたが、一周回って、オールで踊るなんて眠たいし疲れるので、普通に昼間にビール飲んでダラダラしながら音楽楽しんで、夜は早く寝て〜と思う今日この頃になりました。